海藻で地球を救えるか? シミュレーションで分かった厳しい現実
海で海藻を養殖して二酸化炭素を吸収させることで、地球温暖化を防ごうとするアイデアが注目されている。米国の研究チームが、このアイデアが現実的であるかどうかを調べるためにシミュレーションを実行した。 by Rhiannon Williams2023.06.20
地球温暖化の深刻な危険を回避するには、大気中の二酸化炭素(CO2)を大量に除去することが不可欠であることは、専門家の共通認識となっている。そのため、ここ数年、海藻を育てて空気中の二酸化炭素を海に閉じ込めることに焦点を当てたプロジェクトが、米国政府やアマゾンなどの民間企業から注目され、多額の資金を獲得している。
問題は、気候変動に関する目標の達成に必要な量の海藻を栽培することは、結局のところ現実的ではないかもしれないということだ。
ネイチャー・コミュニケーションズ・アース・アンド・エンバイロメント(Nature Communications Earth & Environment)誌に6月15日に掲載された新しい研究によると、1年間で10億トンの二酸化炭素を大気から除去するには、約100万平方キロメートルの海を養殖場にする必要があると推定されている。海岸線沿いでは海運業や漁業との競合があるため、海藻が生育しやすい場所にそれだけのスペースを確保するのは容易ではない。
このことを踏まえて、気候目標を達成するためには、温室効果ガスの排出量を大幅に削減することに加え、毎年25億トンから130億トンの二酸化炭素を大気中から回収する必要があると、この研究の著者たちは述べている。
さまざまな科学モデルでは、地球 …
- 人気の記事ランキング
-
- Stratospheric internet could finally start taking off this year グーグルもメタも失敗した 「成層圏ネット」再挑戦、 2026年に日本で実証実験
- Promotion Emerging Technology Nite #36 Special 【3/9開催】2026年版「新規事業の発想と作り方」開催のお知らせ
- The first human test of a rejuvenation method will begin “shortly” ハーバード大教授主導の 「若返り治療」初の試験へ、 イーロン・マスクも関心
- A new CRISPR startup is betting regulators will ease up on gene-editing 期待外れのCRISPR治療、包括的承認で普及目指す新興企業
- How AGI became the most consequential conspiracy theory of our time 変人の妄想から始まった 「AGI(汎用人工知能)」 陰謀論との驚くべき共通点
