未来のコミュニケーション・デバイスは人間の体の一部となるか
ウェアラブル・デバイスと聞くと、ほとんどの人は腕時計や眼鏡など身に付けるデバイスを思い浮かべるだろう。だが、将来ウェアラブル・デバイスといえば皮膚に貼り付けるデバイスになっているかもしれない。
東京大学大学院工学系研究科の染谷隆夫教授と大日本印刷の研究チームは、人間の皮膚に直接貼り付けて使用できる、薄型で伸縮自在なスキンディスプレイの開発に成功した。曲がるだけのディスプレイはすでに商品化されているが、伸び縮みができ皮膚に貼れるレベルの薄型ディスプレイはまだ実用化されていない。現時点での解像度は384(16×24)ピクセルなので、表現できることにはまだまだ制限がある。大日本印刷は今後、信頼性の向上と高集積化、大面積化に取り組み、3 年以内の実用化を目指すという。
Facebookは以前、皮膚に人工の蝸牛のようなデバイスを貼り付け、腕から脳に言葉などの信号を伝える皮膚ディスプレイを開発していると発表した。未来のコミュニケーション・デバイスは持ち歩くものではなく、体のさまざまな部位に貼り付けられたものになるかもしれない。
- 参照元: 東京大学
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