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日本発・世界を変える「U35 イノベーター」募集中!
安全性から画像生成まで、次代を担うAI界のスーパースターたち
Sara Stathas
Meet the next generation of AI superstars

安全性から画像生成まで、次代を担うAI界のスーパースターたち

MITテクノロジーレビューが毎年選出している 「35歳未満のイノベーター35」の2023年版から、AI分野で活躍する若き才能を紹介する。 by Melissa Heikkilä2023.09.23

この記事の3つのポイント
  1. MITテクノロジーレビューが選出した35歳未満の若手イノベーターたちがAI分野で画期的な安全技術を開発している
  2. 今年のイノベーターたちは気候変動対策にAIを活用し人類最大の課題解決に取り組んでいる
  3. ロボット学習や医用画像解析など実用的AI応用により多様な分野での技術革新が期待される
summarized by Claude 3

この上なく頭が切れ、とんでもない才能がある! 今回は、人工知能(AI)分野、そしてそれ以外の分野で最も困難な問題のいくつかに取り組んでいる、新たな若き俊英たちを紹介する。MITテクノロジーレビューの「35歳未満のイノベーター35(35 Innovators Under 35)」の完全なリストはこちらから確認できる。

MITテクノロジーレビューは毎年、テック業界で最も有望な人材たちが有名になる前から焦点を当ててきた。2002年のリストには、グーグルのラリー・ペイジセルゲイ・ブリンという2人の若きイノベーターが入っている。2007年のリストには、当時23歳のマーク・ザッカーバーグの名前も残っている。そして2008年には、アンドリュー・エンを選出した。エンは今年、MITテクノロジーレビューのために、挑戦と失敗、そしてAIの未来について、意欲的なイノベーターのためのヒントを記したすばらしいエッセーを執筆してくれた。

今年は、テック企業が話題性の高い最新AIシステムを競うように公開し、その過程で安全性や倫理への配慮が後回しにされる場面も見られた。今年のイノベーター・リストに名を連ねるAI科学者たちは、テクノロジーがもたらし得るリスクをこれまで以上に認識し、それを是正する強い決意を持っている。その実現に向けて、AI業界における安全性の捉え方を変革する新たな手法を開拓している。

ウィスコンシン大学マディソン校の助教授で、今年のイノベーター・オブ・ザ・イヤーに選ばれたシャロン・リー(上の写真)は、「分布外検知(out-of-distribution detection)」と呼ばれる画期的なAI安全機能を開発した。この機能は、AIモデルが訓練データの分布外にある入力に直面した際、出力を控えるべきかどうかを判断するのに役立つ。AIシステムが研究室から実社会へ展開され、予測不能な状況に遭遇する中で、極めて重要な役割を果たす技術である。

「ハギング・フェイス(Hugging Face)」のグローバル公共政策ディレクターであるアイリーン・ソレイマンは、テック企業が新たなモデルを段階的に公開する手法を提唱している。これにより、不具合の検証やガードレールの組み込みに十分な時間を確保できるようになる。

本誌が選出したイノベーターの多くは、気候変動対策にも取り組んでいる。AIコミュニティ自身の排出量の把握と削減を支援したり、汚染度の高い産業における排出削減にAIを活用したりと、人類最大の課題に立ち向かう取り組みが目立つ。

ハギング・フェイスのAI研究者であるサーシャ・ルチョーニは、AI言語モデルのカーボンフットプリントをより正確に推定・測定する手法を開発した。

チューリッヒ工科大学の キャサリン・デ・ウルフは、建設業界における材料廃棄と二酸化炭素排出の削減にAIを活用している。

グーグル・ディープマインド(Google DeepMind)のアルフセイン・ファウジは、基礎的な計算処理を高速化するゲームプレイ型AIを開発した。これにより、デバイスのコスト削減やエネルギー消費の低減が可能となる。

今年のイノベーターたちは、AIの実用的応用にも取り組み、テクノロジーの有用性がさらに高まる可能性を示している。科学研究を加速させ、他分野における有用なツールを構築する新たな活用法を提案している。

ニューヨーク大学のレレル・ピント助教授は、ロボットが誤りから学習するための手法にAIを応用している。これにより、家庭内で掃除機をかけるだけでなく、より多様な作業をこなすロボットの実現が期待される。

マサチューセッツ工科大学(MIT)のコナー・コリー助教授は、AIを使用して新しい分子の発見と合成を支援する、オープンソース・ソフトウェアを開発した。

ハーバード大学医学大学院のプラナフ・ラージプルカール助教授は、人間の介入なしに医用画像を正確に解釈できるようAIが自己学習する手法を開発している。

アドビの上級研究員である リチャード・ザンは、ステーブル・ディフュージョン(Stable Diffusion)やスタイルGAN(StyleGAN)などの画像生成AIモデルの基礎となる、視覚的類似性アルゴリズムを発明した。ザン上級研究員の研究がなければ、世界を魅了した画像生成AIは存在しなかっただろう。

それだけではない! 今年のリストには、ロボット工学、コンピューティング、バイオテクノロジー、気候・エネルギーの分野における次の大きな革新を予感させる人材とアイデアに満ちている。今年の若手イノベーターの完全なリストはこちらから確認できる。

最後に、AI研究に携わり、共有すべき最先端で刺激的な成果を持っているなら、ぜひ連絡してほしい。私たちは常に、興味深い研究に取り組む人々の声を求めている。

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メリッサ・ヘイッキラ [Melissa Heikkilä]米国版 AI担当上級記者
MITテクノロジーレビューの上級記者として、人工知能とそれがどのように社会を変えていくかを取材している。MITテクノロジーレビュー入社以前は『ポリティコ(POLITICO)』でAI政策や政治関連の記事を執筆していた。英エコノミスト誌での勤務、ニュースキャスターとしての経験も持つ。2020年にフォーブス誌の「30 Under 30」(欧州メディア部門)に選出された。
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MITテクノロジーレビューの記者と編集者は、未来を形作るエマージング・テクノロジーについて常に議論している。年に一度、私たちは現状を確認し、その見通しを読者に共有する。以下に挙げるのは、良くも悪くも今後数年間で進歩を促し、あるいは大きな変化を引き起こすと本誌が考えるテクノロジーである。

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