KADOKAWA Technology Review
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ビジネス・インパクト

優れたスタートアップ企業や新しいテクノロジーに基づく新しいビジネス・モデル、テクノロジーによる失業や不平等、仕事の未来について。

  1. 大地震直前に観察される電離層異常、発生メカニズムを京大が提案

    京都大学の研究チームは、大地震発生直前に観察される震源付近の電離層上空の電磁気学的異常の発生を説明する物理メカニズムを提案。同メカニズムに基づいて、電離層への影響を大気の静電容量によってモデル化し、モデルから予測される生成電場の大きさと観測されている地震発生前の電離層の伝搬異常の速度変化に整合性があることを示した。

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  2. 東北大など、磁石に潜む「電子の宇宙」の室温制御に成功

    東北大学、日本原子力研究開発機構の共同研究チームは、電子の量子状態が持つ「電子の宇宙」に相当する量子計量を、室温、卓上の磁性体中で実験的に制御することに成功。従来法則から外れた特異な電気伝導を検出し、これが制御された量子計量の証拠であることを解明した。一般相対性理論の効果として、強い重力の働く宇宙空間では直進する光の経路が、「計量」と呼ばれる、時空のひずみに沿って曲がることが知られており、同様の現象が、物質中の電子の流れである電気伝導でも見られると理論的に予測されている。

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  3. 女性医師による治療は女性患者に有益、大規模医療データから判明

    東京大学とカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の共同研究チームは、米国の高齢者77万人以上の入院データの分析した結果、女性医師に治療された患者の方が、男性医師に治療された患者よりも死亡率や再入院率が低い傾向にあることを明らかにした。ただし、女性医師の治療によるメリットは、女性患者の方が男性患者よりも大きかった。

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  4. トリウム229の原子核励起状態の寿命を決定=理研など

    理化学研究所、東北大学、高エネルギー加速器研究機構などの共同研究チームは、イオントラップに捕獲されたトリウム229(229Th)の原子核励起状態(アイソマー状態)の寿命を決定することに成功した。既存の原子時計を上回る正確さを持つ原子核時計の実現につながる成果であり、原子核時計による基礎物理定数の恒常性の検証といった物理学の根幹に関わる研究への道を開くことが期待される。

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  5. 磁性半金属の磁性をゲート電圧で変調することに成功=東大

    東京大学の研究チームは、磁性半金属と呼ばれる特殊な強磁性体において、強磁性転移温度、磁気異方性、磁気輸送特性などの性質をゲート電圧で変調し、強磁性転移温度の大幅な上昇、磁気異方性の完全な切り替えなどの変化を観測することに成功した。

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  6. 中性子星内部の相対論的クォークを記述する理論を構築=東北大

    東北大学の研究チームは、中性子星の観測で示唆される「圧縮に伴う物質の激しい硬化」を、クォークに対する「パウリ原理」という量子論的効果と、相対論的な運動エネルギーという基本的な2つの原理に基づき説明することに成功した。

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  7. 東大など提案の計測器がアルテミス計画に採択、月面に設置へ

    東京大学、学習院大学、岡山理科大学、東北大学などの共同研究チームは、同チームが開発を進めている月面誘電率計測器(Lunar Dielectric Analyzer:LDA)が、米国宇宙局(NASA)の月探査計画「アルテミス」の宇宙飛行士持参の観測装置(Astronaut Deployment Instrument)に採択されたと発表した。この機器は月面で誘電率を直接測定する初めての試みであり、月の浅部地下の状況を推定し、月の氷など月資源の探査に役立つことが期待される。

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  8. ありふれた軟磁性合金を熱処理で次世代熱電変換材料に

    物質・材料研究機構(NIMS)と名古屋大学の共同研究チームは、トランスやモーター用の軟磁性材料として広く利用されている鉄基アモルファス合金が、短時間の熱処理だけで、電流と熱流をそれぞれ直交する方向に変換できる“横型”熱電変換材料になることを実証した。同材料は容易に量産化・大面積化が可能で、自在に曲げられるため、電子デバイスの省エネルギー化につながる発電技術や熱センシング技術への応用が期待される。

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  9. 強誘電性と半導体特性が両立する有機分子を開発=東北大など

    東北大学、信州大学、新潟大学、京都大学の共同研究チームは、有機半導体と有機強誘電体のそれぞれに必要とされる集合体構造を両立して実現可能な有機分子を開発。単一有機分子で、半導体特性と強誘電性の両立をデバイス構造で観測した。単一分子で作る有機メモリー素子の実現に寄与することが期待される。

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  10. 東北大発ベンチャー、ハイブリッドスラスターの長時間燃焼に成功

    東北大学と同大学発ベンチャーのエレベーションスペース(ElevationSpace)共同研究チームは、小型人工衛星を地球に帰還させることができる「ハイブリッドスラスタ」の試験モデルによる長時間燃焼と、真空環境下での推力計測に成功した。エレベーションスペースが2025年に打ち上げを予定している無人小型衛星で実用化を目指す。

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  11. 世界最高光子密度のX線自由電子レーザーを実現=阪大など

    大阪大学、名古屋大学、理化学研究所の共同研究チームは、独自のX線ミラーを作製することで、X線自由電子レーザー(XFEL:X-ray Free-Electron Laser)の極限的7ナノメートル(nm)のスポット集光を実現。これまでのX線強度よりも100倍以上高い1022ワット/平方センチメートル(W/cm2)のピーク強度を達成した。これはミラーに入射するXFELの強度を1億倍に増幅したことに相当する世界最高クラスのX線強度であり、可視光分野も含んだレーザー強度のトップクラスに比肩する値であるという。

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  12. 熱電効果により2次元超伝導の前兆現象の全容を解明=東工大

    東京工業大学の研究チームは、超伝導の前兆現象である微弱な「ゆらぎ」を、熱電効果により検出することに成功。2次元超伝導体(原子レベルの薄さの超伝導体)の異常な金属状態の起源が、量子的なゆらぎが最大となる量子臨界点の存在によることを実証した。

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  13. 磁場をかけると電気抵抗が2万5000%変化する素子=東大など

    東京大学、産業技術総合研究所、海洋研究開発機構の共同研究チームは、強磁性体と酸化物の2層からなる電極を持つ半導体ナノチャネル素子を作製。磁場をかけるだけで抵抗が2万5000%変化する巨大な磁気抵抗スイッチ効果を実現した。

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  14. 銀河と超大質量ブラックホールの成長率に違い、東大チームが発見

    東京大学の研究チームは、すばる望遠鏡で発見された1万個を超える120億年以上昔の銀河に対してそのX線画像を解析。その時代の宇宙の大多数を占める一般的な銀河の中心に存在する超大質量ブラックホールの質量増加率が、従来の予想よりずっと低いことを明らかにした。

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  15. 熊本地震で直下型地震と地下水位変動の関係を解明=京大など

    京都大学と熊本大学の共同研究チームは、2016年4月に発生した熊本地震前後の長期にわたる多地点での地下水位観測データを詳細に分析。その結果、地下水位は地殻歪みを感知するセンサーとして機能し、特に主要な帯水層である砥川溶岩での変動が地殻歪みと関連することがわかった。

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  16. 銀河系に降り積もる水素ガスの起源を検証=名大

    名古屋大学の研究チームは、銀河系に落下するガス雲の重元素(水素・ヘリウム以外の元素)量分布の、全天にわたる精密な地図を作成。中速度雲(視線方向の速度が毎秒30~100キロメートル以上の雲)が銀河系外に起源を持つ証拠を初めて検証した。

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  17. ファンデルワールス層状の「準結晶」で超伝導現象を発見=東大

    東京大学と東京理科大学の共同研究チームは、結晶、アモルファスとは異なる第3の固体「準結晶」の構造秩序を持つファンデルワールス層状物質の低温電子物性を調べ、この物質が絶対温度1度(1K)以下の温度域で超伝導性を示すことを発見した。結晶とは本質的に異なる原子配列秩序を持つファンデルワールス層状の準結晶における超伝導の発見は初めてであり、発現機構を解明することで新奇デバイスの開発につながることが期待される。

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  18. 超巨大ブラックホールの周囲に2つのプラズマリングを発見=京大

    京都大学の研究チームは、超巨大ブラックホール周辺に分布するプラズマガスに、これまで知られていなかった構造を発見した。超巨大ブラックホールを中心として、降着円盤からの高エネルギー照射の影響を受けやすく比較的低速に運動している領域と、影響を受けにくく比較的高速な領域の2カ所に、プラズマガスが同心円状に分布していることを明らかにした。

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  19. 宇宙プラズマ波「コーラス放射」の発生条件を解明=核融合研など

    核融合科学研究所と東京大学の共同研究グループは、人工磁気圏を作り出す磁気圏型プラズマ実験装置「Ring Trap 1(RT-1)」を使った実験研究により、双極子(ダイポール)磁場中のプラズマが「コーラス放射」を自発的に作り出すことを発見。コーラス放射が発生するために必要な条件を明らかにした。人間の可聴域の周波数帯の自然電磁波を放出するコーラス放射は、地球や木星などの惑星の磁気圏で観測される一般的な現象であり、今回の成果は、宇宙と実験室のプラズマに共通した物理機構の解明に役立つことが期待される。

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  20. ガンマ線バーストの発生機構をスパコンで解明=京大など

    京都大学と東邦大学の共同研究チームは、スーパーコンピューターを使用して連星中性子星の合体時のシミュレーションを実行し、宇宙最大規模の爆発現象であるガンマ線バーストがマグネター(強く磁化された超大質量中性子星)に起因するという仮説を検証。その駆動メカニズムを解明した。

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  21. 富士通、量子シミュレーターの計算を200倍高速化する技術

    富士通は、量子シミュレーター上で、量子・古典ハイブリッドアルゴリズムを、従来のシミュレーション所要時間と比較して200倍高速に実行できる技術を開発した。今後、同社のハイブリット量子コンピューティングプラットフォーム「Fujitsu Hybrid Quantum Computing Platform」に搭載し、金融や創薬をはじめとする様々な分野向けに提供する。

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  22. 高速電波バースト前後にマグネターの双子グリッチ発見=京大など

    京都大学、台湾国立彰化師範大学らの共同研究チームは、銀河系内の強磁場の天体(マグネター)をX線で高頻度に観測し、2022年10月14日に発生した高速電波バースト(Fast Radio Burst、FRB)の前後に、星の自転が急速に速くなる「グリッチ」が2回起こっていたことを突き止めた。

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  23. 光エネルギーでハロゲン化アルキルを温和な条件で合成=京大

    京都大学の研究チームは、光エネルギーを用いて、医薬品や機能性材料およびその合成中間体と知られている「ハロゲン化アルキル(アルカンが持つ水素が1個ハロゲンに置き換わった化合物)」を温和な条件で合成することに成功した。

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  24. 遠方銀河クエーサーから強烈に噴き出す分子ガスを発見=北大など

    北海道大学、筑波大学、早稲田大学、国立天文台の共同研究チームは、「アルマ望遠鏡(アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計)」の観測により、129億光年かなたの銀河で明るく輝くクエーサー「J2054-0005」で、星の原料となる分子ガスの強烈な噴き出し(アウトフロー)があることを発見した。遠方銀河の分子ガスの噴き出しにより星形成が抑制されていることを示す強い証拠になるという。

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  25. マイクロ流路でクモ糸形成プロセスの再現に成功=京大など

    京都大学、理化学研究所などの共同研究チームは、クモ糸を構成するタンパク質である「スピドロイン」を繊維に成形することを可能にするマイクロ流体デバイスを設計・開発。同デバイスを利用して、液-液相分離から線維化までのクモ糸生成プロセスを再現することに成功した。

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  26. 生命発生に有利なCOに富む惑星大気の形成条件を解明=東工大など

    東京工業大学と東京大学の共同研究チームは、生命発生に有利な惑星環境とされる、一酸化炭素(CO)に富んだ惑星大気が形成される条件を理論的に明らかにした。生命発生に有利な惑星環境がどういった条件で形成され得るかを定量的に示したことで、地球生命の起源の重要な手がりになると同時に、今後のバイオシグネチャー(生命の存在を示唆する諸量)探査計画にも貢献することが期待される。

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  27. How Russia killed its tech industry
    ロシアにはヤンデックスなど国際的な競争力を持つテック企業が存在していた。しかし、ウクライナ侵攻とそれに伴う国内の情報統制によって、政府は有力なテック企業を破壊。人材は国外に流出し、進出していた他国のテック企業もロシアから撤退している。
  28. 名大など、有機EL材料の発光効率を増幅する量子機構を発見

    名古屋大学と九州大学などの共同研究チームは、次世代有機EL発光材料の発光効率を増幅する新しい量子機構の理論的発見に成功した。今後の研究により、同手法が明らかにした新原理に基づく高性能な有機EL発光材料の創出が期待される。

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  29. 探査機「SLIM」が月面にピンポイント着陸に成功、景観画像を公開

    宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年1月25日に、日本で初めて月面着陸に成功した小型月着陸実証機「スリム(SLIM)」の現状について報告した。SLIMは当初の目標着地地点から東側に55メートル程度の位置で月面に到達しており、SLIMの主ミッションであった100メートル精度のピンポイント着陸の技術実証は達成できたという。

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  30. 小惑星リュウグウに彗星塵が衝突した痕跡を発見=東北大など

    東北大学、立命館大学、京都大学、東京大学などの共同研究チームは、小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウから回収した岩石粒子の表面に、彗星の塵が衝突してできた溶融物を発見した。衝突した彗星の塵の中には有機物が含まれていたと考えられ、生命の起源物質を含む小さな塵が、宇宙から地球軌道付近に飛来していた可能性がある。

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  31. 10 Breakthrough Technologies 2024
    MITTRが選んだ
    世界を変える10大技術
    2024年版
    「ブレークスルー・テクノロジー10」は、人工知能、生物工学、気候変動、コンピューティングなどの分野における重要な技術的進歩を評価するMITテクノロジーレビューの年次企画だ。2024年に注目すべき10のテクノロジーを紹介しよう。
  32. China’s judicial system is becoming even more secretive
    中国テック事情:司法も秘密主義へ、判決文ネット非公開化の懸念
    中国には、裁判所が下した判決文を誰でも参照できるオンライン・データベースがある。しかし最近になって中国の司法当局は、非公開のデータベース・システムを新たに構築し、秘密主義への移行を進めている。
  33. 東大など、JWST観測から最遠方銀河の正確な距離測定に成功

    東京大学と国立天文台の共同研究チームは、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)の分光観測データを使い、134億光年かなたの宇宙に明るく輝く2つの銀河の正確な距離を測定することに成功。宇宙誕生後3億年から4億年の初期宇宙では、従来の理論に基づく予測よりも短い時間で、星が次々と誕生していたことを明らかにした。

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  34. JAXA、X線衛星「XRISM」のファーストライト観測データを公開

    宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年1月5日、2023年9月7日に打ち上げたX線分光撮像衛星「XRISM(クリズム)」に搭載された軟X線撮像装置「Xtend(エクステンド)」、および軟X線分光装置「Resolve(リゾルブ)」のファーストライト(最初の試験観測)の観測データを公開した。

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  35. 実験・計算・AIを融合した材料解析の新手法を構築=名大など

    名古屋大学、東北大学などの共同研究チームは、実験・計算・人工知能(AI)を融合した材料解析手法(同チームは「多結晶材料情報学」と呼んでいる)により、複雑な多結晶材料の転位発生メカニズムの解明に成功。多結晶シリコン太陽電池の性能低下の要因であることが知られている結晶欠陥「転位クラスター」の発生メカニズムの解明を通して、同手法の有用性を示した。

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  36. 京大など、ナノスケールの永久ループ電流の機構を解明

    京都大学、名古屋大学の共同研究チームは、「カゴメ格子構造」の金属化合物で創発する新奇な相転移である、ナノスケールのループ電流秩序を解明する理論を発見した。ループ電流秩序は“磁場を必要としないホール効果”や“軌道強磁性”を伴い、微小な外部磁場や一軸歪で制御可能であるため、この外場に対する敏感性を応用したデバイスの開発につながる可能性がある。

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  37. Users are doling out justice on a Chinese food delivery app
    ネットの「正義感」を利用した中国の悪質レビュー対策
    中国のフード・デリバリー・アプリは、レビューの書き込み内容の妥当性を判断する「陪審員」機能を導入している。不当な理由で低評価を付けられた事業者の訴えを、ネットの「正義感」を利用して解決する試みはうまく機能しているようだ。
  38. 予想以上の窒素が初期の宇宙に存在、JWSTの観測で判明

    東京大学らの共同研究チームは、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)の大規模高感度観測データを用い、129億年から134億年前の初期の宇宙に、炭素、酸素に対する窒素の比率が異常に多い銀河を3つ発見した。現在の宇宙の天の川銀河と比較しても3倍以上の多さで、元素が恒星の内部で作られて超新星爆発で宇宙空間に拡散するというこれまでの理論では説明できない数値であるとしている。

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  39. 幻の素粒子「マヨラナ粒子」の量子テレポーテーション現象を解明

    大阪大学、東京大学などの共同研究チームは、特殊な磁性体中に存在する「マヨラナ粒子」の量子もつれを利用した、量子テレポーテーション現象を理論的に解明した。

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  40. This Chinese map app wants to be a super app for everything outdoors
    中国テック事情:地図まで「スーパー」化する中国のアプリ市場
    中国では1つのスマホアプリにあらゆる機能を盛り込んだ「スーパーアプリ」を目指す動きがますます活発だ。最近では地図アプリまでスーパーアプリを目指すようになった。ユーザーの望みに応えることができるのだろうか?
  41. 2次元に閉じ込めた「重い電子」を初めて実現=阪大など

    大阪大学、量子科学技術研究開発機構などの共同研究チームは、電子間の多体効果である「近藤効果」により伝導電子の有効質量が増大する「重い電子」を、原子1層の厚みしか持たない単原子層物質において実現した。原子1枚の厚みに閉じ込めた重い電子状態を実現したのは世界初だという。

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  42. JWSTの観測データから遠方宇宙に大量の巨大ブラックホールを発見

    東京大学などの研究チームは、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)の観測データを使い、120億~130億年前の遠方宇宙に10個の巨大ブラックホールを発見した。この数は従来の研究で予想されていた数の50倍で、宇宙誕生後10億~20億年後の遠方宇宙に既に大量の巨大ブラックホールが存在していたことを示す重要な結果であるという。

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  43. A controversial US surveillance program is up for renewal. Critics are speaking out.
    令状なしで通信監視、米FISA 702条延長のゆくえは?
    CIAやFBI、NSAなどの米国の情報機関は、法律に基づき米国人と外国人の通信記録を令状なしで収集できる。この法律の更新期限が近づいてきた今、知っておくべきことをまとめた。
  44. 100光年先に6つ子の系外惑星、隣り合う惑星の公転周期が尽数関係

    東京大学を含む国際共同研究チームは、宇宙望遠鏡と地上望遠鏡の連携した観測により、太陽系から約100光年離れた恒星「HD 110067」の周りで6つのトランジット惑星を発見した。研究チームによると、この6つの惑星は、全ての隣り合う惑星の公転周期が2:3や3:4という簡単な整数比(「尽数関係」と呼ぶ)となっており、惑星が原始惑星系円盤の中でどのように形成し、移動してきたかを考えるうえで貴重な手がかりになるとしている。

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  45. 小惑星リュウグウに窒化鉄を発見、太陽系遠方の氷小天体が起源か

    京都大学などの国際共同研究チームは、小惑星探査機「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星「リュウグウ」の砂のごく表面が、窒化した鉄(窒化鉄:Fe4N)に覆われていることを発見した。窒化鉄は、磁鉄鉱と呼ばれる鉄原子と酸素原子の鉱物の表面で見られ、氷天体からやってきたアンモニア化合物を大量に含む微小な隕石がリュウグウに衝突して磁鉄鉱の表面で化学反応が起こり、形成されたと考えられるという。小天体の表面で窒素の鉱物が成長する現象は、これまで知られていなかった。

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  46. 極超短パルス光を「光渦」に変換、時空間構造制御に成功=理研

    理化学研究所(理研)の研究チームは、光電場が振動する周期よりも短い時間幅の極超短パルスレーザー光(サブサイクル光)を「光渦」と呼ばれる特殊な光の状態に変換し、その時空間構造を制御することに成功した。

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  47. 実験史上最大エネルギーの宇宙線、「アマテラス粒子」を検出

    大阪公立大学や東京大学などの国際共同研究チームは、米国ユタ州で稼働中の最高エネルギー宇宙線観測実験「テレスコープアレイ実験」で、244エクサ電子ボルト(エクサは10の18乗)と、極めて高いエネルギーをもった宇宙線の検出に成功。「アマテラス(天照)粒子」と名付けた。244エクサ電子ボルトは、テレスコープアレイ実験による2008年から現在までの15年以上にわたる実験史上、最大のエネルギーであるという。

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  48. 左手型分子を右手型に変える速さを1000倍変えることに成功

    金沢大学の研究チームは、分子の構造が左手型から右手型になる変換を加速したり、減速したりする技術を開発した。今回の知見は今後、分子レベルで書き込み・消去が可能な情報記録素材などに活用されることが期待されるという。

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  49. 熱流によるスキルミオンとアンチスキルミオンの相互変換に成功

    理化学研究所と東京大学の共同研究チームは、室温において、熱流による「アンチスキルミオン」と「スキルミオン」の相互変換の制御に初めて成功した。

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  50. 太陽系は誕生から1万光年の旅をした可能性、元素組成から探る

    鹿児島大学、神戸大学、国立天文台の共同研究チームは、独自の理論モデルを構築して天の川銀河(銀河系)における主要な元素の循環過程を調査し、太陽系が約46億年前に、現在の位置よりも銀河系中心に近い場所で誕生したことを明らかにした。同チームによると、太陽系は長い年月をかけて、天の川銀河内を移動しながら進化してきたことが示唆されるとしている。

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