KADOKAWA Technology Review
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持続可能エネルギー

持続可能エネルギー、遺伝子組み換え作物と農業、淡水化、用水テクノロジー、二酸化炭素除去とジオ・エンジニアリング、気候変動による経済・社会への影響と適応について。

  1. 可視-近赤外光領域における高量子収率の光触媒=東工大など

    東京工業大学、台湾国立陽明交通大学工学院などの国際共同研究チームは、励起波長2200ナノメートル(nm、1nmは10のマイナス9乗メートル)で世界最高の量子収率を持つ「Au@Cu7S4」新型光触媒を開発し、可視光および近赤外線照射下で顕著な水素生産を達成した。量子収率は、光エネルギーをどれだけ効率よく化学的なエネルギーに変換するかを表す指標であり、太陽エネルギーの効率的利用を可能にする技術として、脱炭素社会の実現に貢献することが期待される。

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  2. 脱炭素における水素・アンモニア発電の貢献は限定的=京大ら分析

    京都大学の研究チームは、世界全域を対象としたエネルギー・シミュレーションモデルを用い、脱炭素化に向けた水素・アンモニア発電の役割について分析。その結果、脱炭素社会における水素・アンモニア発電の貢献は限定的であることを解明した。

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  3. NEC、プラスチック素材ライフサイクル管理の実証実験

    NECは、プラスチックなどの素材のライフサイクルを管理し、国内外で利用できる「プラスチック情報流通プラットフォーム」のプロトタイプを開発した。東レ、アミタホールディングスと共同で2024年4月から実証試験を実施する。

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  4. 光触媒を用いた実用的な「還元的環化」反応を開発=北大

    北海道大学の研究チームは、光触媒とコバルト触媒を組み合わせることで、アルキン(炭素-炭素三重結合を持つ分子)とアルデヒドをもつ原料を、還元しながら環状化合物に変換(還元的環化)することに成功した。この反応で得られる多様な環状アルコールは医薬品骨格に含まれる普遍的な構造であるため、創薬研究での利用が期待される。

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  5. eMook Vol.58 has just arrived
    eムック Vol.58「テクノロジーと倫理」特集号
    MITテクノロジーレビュー[日本版]はeムック Vol.58 / 2024.02をリリースした。『テクノロジーと倫理 問われる「責任ある進歩」』特集をお届けする。
  6. 直接大気回収のCO2を植物工場に供給するシステム=都立大など

    東京都立大学、ウシオ電機、大気社は共同で、太陽光などを使って大気中の二酸化炭素(CO2)を高効率・低コストで回収し、適切な濃度の二酸化炭素として植物工場に供給するシステムの開発に着手した。2030年までの事業化を目指す。

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  7. 高エネ密度でコバルトフリーのニッケル系電池材料=横浜国大など

    横浜国立大学、住友金属鉱山らの共同研究チームは、リチウムイオン電池に用いる新しいニッケル系層状材料(Li0.975Ni1.025O2)を開発し、同材料がコバルトフリー構成でありながら、高エネルギー密度・長寿命の電池正極材料となることを発見した。材料の欠陥構造の制御により高性能化を実現しており、従来手法を利用して合成できるため、実用的な電池材料としての利用が期待できる。

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  8. 量子ドットの協同効果を発見、光エネルギー有効利用に期待=京大

    京都大学の研究チームは、半導体量子ドットを集めて結合させることで現れる新しい協同効果を発見し、その効果を利用して非線形光電流を増大させることに世界で初めて成功した。

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  9. 光合成触媒の動きの観察に成功、人工光合成へ一歩=岡山大など

    岡山大学や東北大学などの共同研究チームは、光合成を担う「ゆがんだイス」型の触媒が、水分子を取り込み、酸素分子生成の準備が完了するまでの一連の動きを捉えることに成功した。光合成で水分子から水素イオンと電子を取り出す仕組みの解明だけでなく、光で水を分解するための触媒の設計に重要な指針を与える成果として、人工光合成の実現につながりそうだ。

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  10. 活性酸素を効率よく安定に生成できる分子光触媒=東大

    東京大学の研究チームは、ポルフィリンと分子状タングステン酸化物を組み合わせて、活性酸素を効率良く安定に生成できる分子光触媒を新たに開発した。資源循環を指向した分子触媒や、エネルギー変換材料、光機能材料、医療、分子エレクトロニクスなど幅広い応用が期待される。

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  11. 太陽光と酸素から過酸を生成する手法を開発=阪大など

    大阪大学と静岡理工科大学の共同研究チームは、安価な市販のアルデヒド化合物(以下、アルデヒド)を原料に、太陽光と酸素から過酸を合成することに世界で初めて成功。反応速度論と数理モデル解析から、従来法の問題である過剰酸化反応、及び本過酸合成反応機構詳細を解明した。

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  12. 核融合プラズマのデジタルツインによる予測制御を初実証=京大

    京都大学の研究チームは、核融合プラズマのデジタルツインによる予測制御システムを開発。核融合科学研究所に設置した超伝導プラズマ実験装置である大型ヘリカル装置(LHD)において、その制御能力を実証した。

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  13. eMook Vol.57 has just arrived
    eムック Vol.57「EVと自動運転」特集号
    MITテクノロジーレビュー[日本版]はeムック Vol.57 / 2024.01をリリースした。「EVと自動運転 変革期のクルマの現在地」特集をお届けする。
  14. 東大など、生分解性プラスチックが深海でも分解されることを実証

    東京大学、海洋研究開発機構、群馬大学、製品評価技術基盤機構、産業技術総合研究所、日本バイオプラスチック協会の共同研究チームは、さまざまな生分解性プラスチック(ポリ乳酸を除く)が、水深や環境の異なる日本近海の5地点の深海底(757~5552メートル)のいずれでも、微生物により分解されることを、世界で初めて明らかにした。分解が実証された生分解性プラスチックは、世界中のいずれの海域においても分解されると考えられ、世界的なプラスチック海洋汚染問題の解決に貢献すると期待される。

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  15. リチウムイオン電池超え、次世代二次電池の正極材料=京大など

    京都大学、トヨタ自動車などの共同研究チームは、次世代の二次電池として期待されている、全固体フッ化物イオン二次電池用の新規インターカレーション正極材料の開発に成功。高い容量、優れたサイクル特性および出力特性を示すことを見出した。

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  16. フラーレン誘導体でペロブスカイト太陽電池の耐久性を向上=名大

    名古屋大学の研究チームは、真空蒸着プロセスに使用でき、形態的に安定な真空蒸着膜を与えるフラーレン(炭素原子が球状の構造を成している化合物の総称)誘導体を開発。同誘導体を、次世代太陽電池として期待されているペロブスカイト太陽電池の電子輸送層に用いることで、同太陽電池の課題とされている耐久性を向上できることを示した。

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  17. 温和な条件でアンモニアを合成する金属クラスター触媒=理研など

    理化学研究所、東京大学、北海道大学の共同研究チームは、6原子程度から成る金属クラスターが無数の細かい穴(細孔)に取り込まれた触媒を創製。同触媒を用いて大気中の窒素分子(N2)からアンモニア(NH3)を、低い温度でも持続的に合成することに成功した。燃焼時に二酸化炭素(CO2)を排出しないアンモニア燃料の合成を、温和な条件下で可能にする手法であり、省エネや脱炭素社会への貢献が期待される。

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  18. 負極に亜鉛を利用する超高速充放電二次電池=山形大など

    山形大学と関西学院大学の研究グループは、アノード(負極)に亜鉛を採用し、超高速充放電が可能な二次電池の新しい電極を開発した。亜鉛はリチウムやナトリウムよりも大きな体積エネルギー容量を持ち、大気中や水に触れて発火する恐れもなく、安全に扱える。亜鉛を使用した二次電池の開発は続いているが、容量を維持しながら高速充放電を実現することが困難だった。

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  19. 毒性元素を含まない熱電材料で過去最高の変換効率=東工大

    東京工業大学の研究チームは、バリウム・シリコン・酸素の組成からなるBa3SiOが、毒性元素を含まない材料として過去最高の熱電変換効率を示し、高性能熱電材料として有望であることを見い出した。熱電変換とは、導体や半導体の一部に熱エネルギーを加えて温度差を作ることで電圧を発生させる技術であり、熱電変換効率はその性能指数である。

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  20. The University of California has all but dropped carbon offsets—and thinks you should, too
    カリフォルニア大学はなぜ、炭素クレジットの購入をやめたのか
    キャンパス全体の排出量削減を目指すカリフォルニア大学は、カーボン・オフセットの使用を大幅に減らし、排出量を直接削減する計画に切り替えた。その理由は、オフセットの信頼性の低さだという。
  21. 東大など、世界最高の冷却性能を示す固体冷媒を開発

    東京大学とアイシンなどの共同研究チームは、圧力印加による断熱冷却(および断熱加熱温度)が世界最高の固体冷媒を開発した。地球温暖化の原因となるなど環境に悪影響を与え得るガス冷媒に替わる、高性能な固体冷媒の実現が期待される。

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  22. eMook Vol.56 has just arrived
    eムック Vol.56「アクセシビリティ」特集号
    MITテクノロジーレビュー[日本版]はeムック Vol.56 / 2023.12をリリースした。「アクセシビリティ 誰もが住みやすい世界を作る」特集をお届けする。
  23. There was some good climate news in 2023. Really.
    史上最も暑かった2023年、気候変動の「良い話題」を振り返る
    観測史上もっとも暑い1年となった2023年は、気候変動に関する悪いニュースが目立つ一方で、将来に向けた良い取り組みの話題もあった。本誌の気候変動担当記者が振り返る。
  24. How carbon removal technology is like a time machine
    夢のタイムマシン、二酸化炭素回収技術は実用化に時間
    大気中から二酸化炭素を直接吸収する技術は、気候変動対策の1つとして大きな期待を集めており、すでに商業プラントを運用している企業もある。だが、現時点でこの技術を使って大気から取り除ける二酸化炭素の量はほんのわずかだ。
  25. 次世代「量子バッテリー」の新たな充填プロトコルを提案=東大

    東京大学の研究チームは、量子開放系の一種である量子衝突モデルにおいて、「不確定因果順序」と呼ばれる、新しい因果構造に由来する特異な効果を発見。この効果を利用した量子バッテリーの充填プロトコルを理論的に提案した。さらに、共同研究を進めている北京計算科学研究センターが、量子光学実験により同理論の検証に成功。研究チームの提唱した量子バッテリー充填方式が、既存の方法より優れた性能を示すことを理論と実験の両面から明らかにした。

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  26. 次世代リチウムイオン電池正極材料の充放電効率低下原因を解明

    物質・材料研究機構(NIMS)とソフトバンクが運営するNIMS-SoftBank先端技術開発センターの研究チームは、高エネルギー密度蓄電池用電極材料において、放電電圧が充電電圧に比べて著しく低くなる、電圧ヒステリシスの原因を解明した。

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  27. Two former Department of Energy staffers warn we’re doing carbon removal all wrong
    「二酸化炭素除去は進路を間違えている」元米エネ省幹部が警告
    気候変動対策の1つとして、大気から二酸化炭素を直接回収する技術を利用し、排出権を売買する二酸化炭素除去産業に資金が集まりつつある。だが、米エネルギー省の元幹部は、企業の手間や費用を省く目的で利用されようとしていると警鐘を鳴らす。
  28. 海水から水素を製造する高耐久性卑金属合金電極=筑波大など

    筑波大学、名古屋大学、高知工科大学の研究グループは、海水の電解による水素製造に利用できる高耐久性卑金属合金電極を開発した。水電解による水素製造は、炭水を精製した純水を大量に消費するため、施設の設置場所が大量の淡水を取得できる場所に限られる。海水の電解による水素製造も可能だが、貴金属を使った電極が不可欠であり、コストが高いため普及していない。

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  29. 可視光を受けてCO2をCOに変換するダイヤモンド触媒

    金沢大学とダイセルの研究グループは、可視光を受けて二酸化炭素を一酸化炭素に還元するダイヤモンド固体触媒を開発した。ダイヤモンドを二酸化炭素の還元に使う際、電気化学反応を起こすために必要とされる理論的な電位と、実際に電気化学反応を進行させるときに必要な電位の差を示す過電圧が大きく、実用的な電圧で還元反応を起こすには助触媒金属との複合や、深紫外光などの高エネルギー光を照射することが必要だった。

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  30. カーボンニュートラル社会では鉄鋼・セメントが不足=環境研など

    国立環境研究所と英ケンブリッジ大学の国際共同研究チームは、全世界における鉄鋼・セメント産業を対象としたシミュレーションモデルを構築し、カーボンニュートラル達成に向けた将来像を検討。気温上昇を1.5℃から2℃未満に抑制するための二酸化炭素(CO2)排出許容量内で供給可能な鉄鋼とセメントは、将来の世界的需要に対して不足する可能性が高いことを明らかにした。

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  31. 過去6500万年間の気候とCO2濃度の復元記録を再検証

    北海道大学など16カ国・80人以上の研究者が参加する国際研究グループは、過去6500万年間の気候とCO2濃度の復元記録を最新の知見を活かして再検証した。これまでに発表済みのさまざまなデータを整理し、新たに更新された知識に基づいて個々のデータの信頼性を3段階で評価。最新の知見に基づいて大気CO2濃度復元値を校正し、従来の定説とは一部異なる結果が得られたという。

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  32. Why the UN climate talks are a moment of reckoning for oil and gas companies
    産油国の本音と建前が見え隠れするCOP28
    11月30日から12月12日までドバイで国連の気候変動サミット「COP28」が開催中だ。議長国となるアラブ首長国連邦は、温室効果ガスの排出源である化石燃料の取引会場としてCOP28を利用しようとしている形跡が見える。
  33. 放熱性能を2倍以上に高めた窒化ガリウム・トランジスタ

    大阪公立大学、東北大学、北京大学、エア・ウォーターの研究グループは、放熱性能を従来品の2倍以上に高めた窒化ガリウム・トランジスタを開発した。窒化ガリウム・トランジスタは、動作時の発熱が性能低下や寿命短縮の原因になるが、従来品が基板として使っている炭化ケイ素では放熱性能が不十分と考えられている。そこで基板材料として、最も高い熱伝導率を持つダイヤモンドが注目されているが、素子とダイヤモンドとの接合が困難なことから、期待通りの放熱性能は得られず、実用化に至っていない。

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  34. コンクリートによる空気中のCO2固定量を証明する方法=東大など

    東京大学と名古屋大学の共同研究チームは、コンクリートなどのセメントを用いた材料について、空気中の二酸化炭素(CO2)と反応して無機炭酸塩の形で固定化したものであることと、その際に固定化した二酸化炭素量を、炭素の放射性同位体である炭素14(14C)を用いて明らかにする手法を開発した。

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  35. コバルトフリーな5V級高電位正極のリチウムイオン電池=東芝

    東芝は、コバルトフリーな5ボルト(V)級高電位正極材料を用いて、副反応として生じるガスを大幅に抑制可能な、新たなリチウムイオン二次電池を開発した。5V級高電位正極は、電解液の分解によってガスが発生することが実用上の課題であったが、電極の構成部材を改良することにより、従来型の電解液を使用しながらも副反応を大幅に低減できた。

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  36. eMook Vol.55 has just arrived
    eムック Vol.55「ジェンダーと性」特集号
    MITテクノロジーレビュー[日本版]はeムック Vol.55 / 2023.11をリリースした。「ジェンダーと性 変わる境界線」特集をお届けする。
  37. 硬くて丈夫で曲げられるゲル電解質、東大など開発

    東京大学、高エネルギー加速器研究機構などの研究グループは、硬くて丈夫かつ曲げられるゲル電解質を開発した。ゲル電解質は、曲げられる電池の電解質材料として期待されているが、充放電を繰り返すとリチウムの金属結晶が成長し、電池が短絡を起こしてしまう。この現象を避けるにはゲル電解質に10メガパスカル以上の高い弾性率を持たせる必要がある。また、繰り返し曲げることによって亀裂が大きくなっていくことを避けるために、破壊エネルギーを高める必要があった。

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  38. 東工大、中低温域で高いプロトン伝導性を示す新物質

    東京工業大学の研究チームは、従来とは全く異なる材料設計戦略により、中低温域で世界最高のプロトン(H+、水素イオン)伝導度(プロトンが伝導することによる電気伝導度)を示す新物質を発見。結晶構造解析と理論計算から、新物質の高プロトン伝導度の要因を明らかにした。低温域で高性能なプロトン伝導性燃料電池(PCFC)などの開発につながることが期待される。

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  39. CO2捕捉で新手法、高い選択性と小さなエネルギーでの脱離を両立

    東京工業大学とエネオス(ENEOS)らの共同研究チームは、従来の吸着機構とは全く異なる機構による二酸化炭素(CO2)の捕捉手法を開発。CO2が通過する瞬間のみ生じるMOF(Metal-Organic Frameworks、金属有機構造体)フレームワークの構造変化現象を捉え、これに起因する活性化エネルギー(エネルギー障壁)により、CO2選択性と物理吸着レベルの小さな脱離エネルギーを実現した。

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  40. 住友電工、世界最高出力密度の窒化ガリウム・トランジスタ

    住友電気工業(住友電工)は、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)事業の一環で、従来品に比べて出力密度を2倍以上に高めた窒化ガリウム・トランジスタを開発した。

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  41. パラジウムナノシートを簡便に合成する新プロセス=名大

    名古屋大学の研究チームは、従来合成が困難であったパラジウム(Pd)ナノシートを、簡便に合成する新しいプロセスを開発。同プロセスを用いて合成したPdナノシートが、理想的な水素発生触媒とされる白金薄膜と同等の活性を示すことを確認した。

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  42. リチウム空気電池正極の高容量とサイクル寿命を両立=東北大など

    東北大学や物質・材料研究機構(NIMS)などの共同研究チームは、次世代蓄電池として注目されているリチウム空気電池のカーボン正極(カソード)として、積層と劣化サイト(グラフェンの端)が無いグラフェン構造を、マルチスケールで階層的に制御した新材料を開発。多孔性と劣化サイトフリーにより、高容量とサイクル寿命が両立できることを示した。

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  43. 低環境負荷で豊富な軽元素からなる次世代固体蓄熱材=東工大

    東京工業大学の研究チームは、低コストで安全な相変化蓄熱材(融点において外部の熱源から熱エネルギーを貯蔵し、凝固点において蓄えた熱を放出する材料)である糖アルコールを利用して、150℃付近用の固体蓄熱材を創出した。

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  44. NTT、半導体光触媒を使った人工光合成で新記録

    日本電信電話(NTT)の研究チームは、半導体光触媒と金属触媒を電極に採用した人工光合成機器を開発した。350時間連続して二酸化炭素を一酸化炭素やギ酸に変換でき、連続動作時間は世界最長だという。人工光合成機器の連続動作時間は数時間〜数十時間にとどまっていたが、電極の劣化抑制などの工夫によって記録を達成した。

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  45. 化合物・シリコン積層型太陽電池で世界最高のエネルギー変換効率

    シャープエネルギーソリューション(SESJ)は、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「太陽光発電主力電源化推進技術開発」事業において、世界最高のエネルギー変換効率33.66%を達成した化合物・シリコン積層型太陽電池モジュールを開発した。今回の記録は、SESJが2022年に化合物3接合型太陽電池モジュールで達成した32.65%の世界記録を更新するもので、太陽電池を搭載した移動体への導入効果が期待される。

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  46. 次世代太陽電池の材料を短時間で発見、自動評価装置を開発=阪大

    大阪大学の研究チームは、通常は手動で操作する測定装置とロボットを組み合わせて、光物性、マイクロ波伝導度、光学顕微鏡像を自動で測定・評価できるシステムを独自に開発。このシステムを用いることで、有毒元素を含まない次世代太陽電池材料を短時間で探索し、電池の性能を向上させることに成功した。

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  47. eMook Vol.54 has just arrived
    eムック Vol.54『「お金」の未来』特集号
    MITテクノロジーレビュー[日本版]はeムック Vol.54 / 2023.10をリリースした。『「お金」の未来 暗号通貨が残したもの』特集をお届けする。
  48. 理研、室温作動のH–導電性固体電解質を開発

    理化学研究所や高エネルギー加速器研究機構などの共同研究チームは、負の電荷を持つ水素「ヒドリドイオン(H)」が室温で固体電解質として作動する新材料を開発した。同チームがこれまで進めてきた固体内を拡散するイオン導電体(H導電体)の研究からの成果であり、蓄電池、燃料電池、電解セルといった、室温付近での動作が想定される電気化学デバイスの研究開発への展開が期待される。

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  49. 世界最大の核融合実験装置「JT-60SA」でプラズマ初生成

    量子科学技術研究開発機構(QST、量研)は、日欧共同で進めてきた世界最大のトカマク型超伝導プラズマ実験装置「JT-60SA(JT-60 Super Advanced)」において、初めてのプラズマ生成に成功した

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  50. CO2をほぼすべてCOに変換できる光触媒反応=筑波大

    筑波大学の研究チームは、二酸化炭素(CO2)から高選択的に一酸化炭素(CO)を与える光触媒的還元反応を開発。気相中の初期CO2濃度を1.5%まで下げてもこの反応は高効率に進行し、加えたCO2をほぼすべてCOに変換できることを示した。

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