KADOKAWA Technology Review
×
New Patents Hint at Amazon and Google’s Plans to Compete with Uber

アマゾンも自動運転に参入 特許公開でグーグル、ウーバーと対決

大手テック企業のグーグルとアマゾンが、配車の自動化、自律タクシーと自律トラックで、輸送業界に進出したいのはもう明白だ。 by Jamie Condliffe2017.01.19

ウーバーは、自律型タクシーと配送車両の開発競争をリードしているように見える。しかし、ふたつの特許の存在は、アマゾンやグーグルといった大手テック企業に、取り残されるつもりが毛頭ないことを示している。

どちらの特許も最近公開されたばかりで、最初の出願は2015年だ。ウーバーが過去12カ月にわたって自動運転サービスのイノベーションについて話題をさらってきたように見えて、他の企業が必ずしも怠けていたわけではないことがわかる。

グーグルはすでに、サンフランシスコで小規模の自動車相乗りサービスを試験中であり、新規公開の特許では、自動運転車と配車アプリの組み合わせ方を記述している。特許が解決する問題は、人間のドライバーのように、自動運転車が安全かつ正確に乗客が立っている場所に移動できない場合、どうやって乗客を拾う場所を決めるか、である。

アルファベット(グーグル)の自動運転車部門であるウェイモ(Waymo)は現在、自動車メーカーと協力して、自社のテクノロジーの商用化を狙っている。つまり、アルファベットにはもはや独自の自動車の製造計画はない。とはいえアルファベットは、2017年中には自動運転型に改造されたクライスラーの「パシフィカ」で試験を始める予定だ。

したがってウェイモは、ピッツバーグで自律型タクシーを試験中(中止されたがサンフランシスコでも一時期実験した)のウーバーと直接対決することになる。ウェイモは、実験を進めるために、グーグルの特許に記載されているテクノロジーを利用することもあるだろう。

一方、アマゾンが申請した特許にはリバーシブル・レーン(交通量の増減に対応するため、中央車線の進行方向を朝晩などで切り替える方式の道路)に自律自動車が対処する方法が記載されている。リバーシブル・レーンは、比較的狭い道路の交通量を最適化するための運用手法だが、自律自動車は何らかの理由でリバーシブル・レーンの進行方向の変更を認識できない可能性がある。

この問題に対するアマゾンの解決策は地味(データベースと連携するだけ)で、アマゾン自身には重要でも興味深くはない。以前から、ネット小売り最大手のアマゾンが独自の自動運転計画に取り組んでいる噂はあった。アマゾンと自動運転の取り合わせは、流通網の拡充を目指すアマゾンの全体構想とも確実に一致する。新しい特許によって、アマゾンが自動運転に参入する憶測に信憑性が増した。

ウーバーはアマゾンとも競合することになるだろう。ウーバーは、買収以前からオットーが開発した自律型セミトレーラーを支援しており、タクシー業界同様の変動制の運賃をトラック業界に持ち込む計画がある。

その後、ウーバーは自動運転サービスを一般向けに提供し始め、商品や人の輸送を自動化する競争の最前線にいるように見せている。だが、長期的には、真剣な競争を振り切るまでには至っていないようだ。

(関連記事:The Guardian, The Verge, “試験中の自動運転タクシーはしばらく試験中のままな理由,” “ウーバーとアマゾン 世界の運輸業界に殴り込み,” “グーグル、自動運転車テクノロジー事業化で新会社設立”)

人気の記事ランキング
  1. Singapore’s police now have access to contact tracing data シンガポールの接触追跡アプリが方針転換、犯罪捜査でも利用可に
  2. Don’t panic about the latest coronavirus mutations, say drug companies 新型コロナ「変異種」を過度に恐れる必要がないこれだけの理由
  3. Don’t worry, the earth is doomed 人類を滅亡に導く、15の破壊的リスク
  4. The winners of Innovators under 35 Japan 2020 have been announced MITTRが選ぶ、日本発の35歳未満のイノベーターを発表
  5. The kitchen of the future is here, it’s just not evenly distributed 電子レンジ、真空調理器超える「キッチン・テクノロジー」の未来
ジェイミー コンドリフ [Jamie Condliffe]米国版 ニュース・解説担当副編集長
MIT Technology Reviewのニュース・解説担当副編集長。ロンドンを拠点に、日刊ニュースレター「ザ・ダウンロード」を米国版編集部がある米国ボストンが朝を迎える前に用意するのが仕事です。前職はニューサイエンティスト誌とGizmodoでした。オックスフォード大学で学んだ工学博士です。
Innovators Under 35 Japan 2020

MITテクノロジーレビューが主催するグローバル・アワード「Innovators Under 35」が2020年、日本に上陸する。特定の分野や業界だけでなく、世界全体にとって重要かつ独創的なイノベーターを発信していく取り組みを紹介しよう。

記事一覧を見る
人気の記事ランキング
  1. Singapore’s police now have access to contact tracing data シンガポールの接触追跡アプリが方針転換、犯罪捜査でも利用可に
  2. Don’t panic about the latest coronavirus mutations, say drug companies 新型コロナ「変異種」を過度に恐れる必要がないこれだけの理由
  3. Don’t worry, the earth is doomed 人類を滅亡に導く、15の破壊的リスク
  4. The winners of Innovators under 35 Japan 2020 have been announced MITTRが選ぶ、日本発の35歳未満のイノベーターを発表
  5. The kitchen of the future is here, it’s just not evenly distributed 電子レンジ、真空調理器超える「キッチン・テクノロジー」の未来
MITテクノロジーレビュー[日本版] Vol.2/Winter 2020
MITテクノロジーレビュー[日本版] Vol.2/Winter 2020SDGs Issue

今、世界中の企業や機関の技術者・研究者たちが各地で抱える社会課題を解決し、持続可能な世界の実現へ向けて取り組んでいる「SDGs(持続可能な開発目標)」。
気候変動や貧困といった地球規模の課題の解決策としての先端テクノロジーに焦点を当て、解決に挑む人々の活動や、日本企業がSDGsを経営にどう取り入れ、取り組むべきか、日本が国際社会から期待される役割について、専門家の提言を紹介します。

詳細を見る
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る