ハワイ・マウイ島のダニエル・K・イノウエ太陽望遠鏡(DKIST)が撮影した史上最高解像度の太陽の画像が公開された。
ある惑星が「ハビタブルゾーン」に位置しているかどうかは、その惑星に生命が存在可能であるかどうかを考える際の拠り所の1つとなっている。現時点ではハビタビリティ(居住可能性)についての専門家の統一見解はないが、新たなツールが手がかりを示す可能性がある。
中国当局は、2019年1月に人類史上初めて月の裏側に着陸した探査機「嫦娥4号」および探査車「玉兔2号」が撮影した写真を新たに一般公開した。今回のミッションで撮影された月の画像の中で最も解像度の高い画像であり、玉兔2号が撮影したパノラマ写真も含まれている。
地球を離れて数カ月や数年に及ぶミッションに挑む宇宙船乗組員の精神的健康を維持するには、感情を認識し、共感をもって反応する人工知能(AI)が役に立つかもしれない。米国航空宇宙局(NASA)のジェット推進研究所はオーストラリア企業と提携して、宇宙船乗組員を情緒的にサポートできるAIを開発しようとしている。
NASA の科学者らは、2021年に打上予定のジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡を使って、太陽系外惑星の酸素を検知・測定する新たな方法を提案した。この方法により、その惑星が生命体に適しているかどうかや、生命体の活動により大気が形成された可能性について知見を得られる可能性がある。
インターネット接続サービスを世界規模で提供するために数万基の人工衛星で構成するメガコンステレーションを打ち上げようとする動きが盛んになっている。しかし、高軌道衛星を使用すれば、はるかに少ない数でグローバルな範囲をカバーするサービスを提供できるとする研究が発表された。
宇宙船が1g(重力加速度)で等加速度運動をする場合、宇宙船の中にいる人間は、地球に居るのと同じような生活ができるのだろうか?
物理法則に基いて完璧なセキュリティを確保できる量子インターネットの実現が近づきつつある。世界規模で量子インターネットを構築するには全世界に「量子もつれ」を配信する必要があるが、そのための最善の方法は、多数の周回衛星で構成される衛星コンステレーションを用いることだとする研究が発表された。
1970年代に打ち上げられた探査機「パイオニア」と「ボイジャー」の合計4機はすでに太陽系を離脱し、恒星間空間に向かって長い旅路についている。これらの探査機が今後いつ、太陽以外の恒星に接近遭遇するのか、天の川銀河の最新3Dマップを用いて予測した研究結果が発表された。
大量の人工衛星の打ち上げを進めているスペースX(SpaceX)に対して、天文学者たちから苦情が寄せられている。スペースXは光の反射を抑えるために新しいコーティングを採用した衛星で対応したい考えだ。
「冬の大三角形」の一角を占める一等星のベテルギウスが、昨年10月から約2.5倍も暗くなっていることが観測された。超新星爆発(スーパーノバ)を起こす恒星は、その寿命の最後に温度が下がり、膨張することが分かっているため、ベテルギウスは間もなく超新星爆発を起こすのではないかと考えられている。
2020年は宇宙関係者にとって2019年に負けず劣らず忙しい年になりそうだ。MITテクノロジーレビューが2020年に注目する7つのミッション/プロジェクトを紹介しよう。
かつて想像もしなかったほど強力なガンマ線バーストが観測された。これらのガンマ線バーストはそれぞれ、45億光年および60億光年の彼方に発生源があると考えられ、何十億年も前に宇宙の彼方で何が起こっていたのか、より明らかにするのに役立つだろう。
中国の人類初の月裏側への宇宙船着陸から、日本の「はやぶさ2号」の小惑星リュウグウでの快挙まで、2019年には宇宙に関して数々の輝かしい成果があった。しかし一方で、大きな失敗もあった。この記事では、宇宙関連で2019年に起こった大失敗を5つ、紹介しよう。
「宇宙」はまだ多くの企業にとって遠い存在だと思うかもしれない。だが、2019年2月にサービスが始まった「Tellus」は、人工衛星から集めた膨大なデータを使い、地球上の既存のビジネスに新しい価値をもたらすプラットフォームだ。
世界的に人工衛星の打ち上げ需要が拡大する中、国産小型ロケット「イプシロン」はどう需要を取り込んでいくのか。IHIエアロスペースの湊部長がイプシロンの優位性と戦略を語った。
スペースXはインターネット・サービスを提供するために1万基以上の人工衛星の打ち上げを計画している。ワンウェブなど複数の企業がネット衛星を計画する中、大量の衛星打ち上げは必要なのだろうか?
高速で宇宙旅行をする人は、地球に留まっている人よりも年を取るのが遅いと聞きましたが、どの程度の違いがあるのですか?
国際宇宙ステーション(ISS)では、おびただしい数の風変わりな実験が実施されており、ここ数週間以内には、微小重力環境下で火がどのように燃えるかを調べる実験が予定されている。宇宙船内で火災が発生した際の燃え広がり方を予測することのほか、地球上で火災の拡大を防ぐために建物をどう設計すべきかの洞察が得ることが目的だ。
かつて宇宙開発は、大国が国の威信をかけて取り組む、国家規模のプロジェクトだった。しかし、昨今の人工衛星の小型化・高性能化や打ち上げコストの低下により、これまで宇宙開発とは縁のなかった小国を含む多くの国々が、ビジネス・チャンスを求めて独自の宇宙機関を立ち上げ、成長する宇宙経済に食い込もうとしている。
地球の大気圏外の周回軌道まで直接行けるような「宇宙エレベーター」は作れるのだろうか。
軌道を周回している人工衛星に地球が及ぼす重力は、その人工衛星が通過する水域の質量の季節的および気候学的な変化に応じて変化するというのは本当だろうか。
中国では、ロケット打ち上げの際に、部品や破片が地上に落下して住民たちに被害をもたらす事故が幾度となく起こっている。こうした問題は決して新しいものではないが、宇宙産業が急速に成長している現在、各国は改めて対策を講じる必要がある。
2000年から長きにわたって、軍事衛星やスパイ衛星の打ち上げをはじめとする米国の宇宙開発を支えてきた大型ロケットエンジン「RD-180」は、実はロシア製だ。しかし、最近になりようやく、米国製のロケットエンジンがRD-180に取って代わろうとしている。
欧州宇宙機関(ESA)は、太陽嵐が地球の磁場と衝突した際に生まれる振動の録音を公開した。この奇妙な新しい音は、太陽嵐が地球の磁場と相互作用するプロセスの複雑性を浮き彫りにしており、今後の宇宙天気による脅威を予測する方法を見直す必要があるかもしれない。