天の川銀河には、太陽類似星を周回している居住可能な惑星が最低3億個存在している可能性が、新たな研究によって示された。NASAのケプラー宇宙望遠鏡の完全なデータセットとESAの宇宙望遠鏡ミッション「ガイア計画」のデータを使用することで、不確実性が少ない、より正確な推定が可能となった。
派手好きなトランプ大統領は4年間で米国の宇宙開発計画にさまざまな影響を与えた。以前の政権からの流れを踏襲するものも少なくないが、そうした流れを加速させ、宇宙開発計画に勢いをつけたことは間違いない。
月面に水が存在することはこれまでも示唆されていたが、どこにどのくらいあるのかといったことは分かっていなかった。ネイチャー・アストロノミー誌の掲載された2つの新たな研究論文によると、月面の水はこれまで考えられていたよりも手に入れやすい場所にあるという。
NASAの探査機「オサイリス・レックス」は小惑星ベンヌ表面からのサンプル採取に成功した。しかし、予定をはるかに超える量のサンプルを採取したため、採取容器のふたがきちんと閉まらなくなり、採取した物質が宇宙に漏れ出すという事態に見舞われている。
NASAの探査機「オサイリス・レックス」は10月20日、ミッションの最大の目的である小惑星「ベンヌ」表面のサンプル採取作業を実施した。探査機は現在、ベンヌから安全な距離までを離れており、十分な量のサンプルを採取できたかどうかを調べることになっている。
欧州宇宙機関と宇宙航空研究開発機構が共同で実施している水星探査ミッション「ベピ・コロンボ」は10月15日に金星での初のフライバイを実施した。フライバイの際には分光観測装置を用いて多数のスペクトル画像を撮影しており、金星大気の謎を解明するのに役立つかもしれない。
10月20日、NASAの探査機「オサイリス・レックス(OSIRIS-REx)」はいよいよ、小惑星「ベンヌ」の表面からサンプルを採取する作業を実施する。首尾よくサンプルを採取できれば、2023年9月24日にそれを地球に持ち帰ることになっている。
NASAの探査機「オサイリス・レックス」は10月20日に、小惑星「ベンヌ」から岩石のサンプルを採取し、地球に持ち帰ることになっている。同探査機の目玉となるミッションに先立って、ベンヌの化学的性質と地質について一連の新しい研究論文が発表された。
軌道上で宇宙機から宇宙機へ何らかの機能を提供する「軌道上サービス」への注目が高まっている。日本企業も参入する新しい宇宙ビジネスの「今」を紹介しよう。
米国の宇宙開発計画は時の政権の方針に翻弄されており、わずか10年強の間にターゲットは月から火星へ移行し、そして再び月に戻った。月ミッションや火星ミッションを軌道に乗せ、遠くない将来に実現させるには、NASAの計画が党派の議論や政権交代から確実に隔離される必要がある。
国際宇宙ステーション(ISS)で発生した空気漏れは、現時点ではさほど大きなトラブルにはなっていない。しかし、宇宙船に衝突して船体に穴やひびを作る可能性のあるデブリ(宇宙ゴミ)は増加する一方であり、何らかの対策を講じる必要がある。
近年、盛んに打ち上げられている人工衛星群(コンステレーション)が夜空で明るい光を放つため、天文学者による天体観測の著しい妨げになることが懸念されている。米国天文学会は、この問題に関する報告書を発表し、解決策を探ることを提言した。
火星の南極付近で、新たに3つの地下湖が発見された。この地下湖の水は濃度の高い塩水であると予測されるが、過酷な環境に耐えられるように進化した微生物が存在する可能性も考えられる。
米国が2024年に実施予定としている「アルテミス計画」の目標は、単に人類を再び月に送り込むことだけではない。月は、後に続く火星有人探査に必要となるテクノロジーの実験場として有用なのだとNASAは主張している。
「イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)」の研究チームは、昨年写真が公開された超大質量ブラックホールについて新たな洞察を発表した。そのうちの一つは、事象の地平面を取り巻く三日月形に光るガスと塵が不安定に揺れ動いているというもので、極限状態における物理現象を解明するのに役立つ可能性がある。
生命体の存在の兆候となる特殊ガス「ホスフィン」が金星の大気中に観測されたことを受けて、金星を直接調査する新ミッションに対する期待が高まっている。金星の謎を解明するには、包括的な探査プログラムを実施するのが効果的だろう。
観測されたホスフィンの存在は、居住可能性が低いとされてきた金星に、何らかの生命体が存在する可能性を示している。
米国航空宇宙局(NASA)が、月面で岩石や塵、氷などのサンプルを収集してNASAに販売してくれる企業を募集している。サンプルは最高2万5000ドルでNASAが買い取るという。
米国航空宇宙局(NASA)や、スペースXをはじめとする企業が人間と宇宙に送り込む取り組みを進めているが、普通の人が飛行機で旅行をするように宇宙に行けるようになる可能性はあるのだろうか。
中国が再使用可能なシャトル型宇宙船の着陸に成功したという。詳細は不明だが、米軍の軍事用宇宙船「X-37B」をモデルにしているようだ。
量子コンピューティングを実現するには、キュービットの状態をいかに安定させるかがカギとなる。最新の研究により、従来から指摘されていた振動や温度変化に加えて、自然放射線や宇宙からの放射線(宇宙線)が、キュービットの安定性を著しく損なわせることが分かった。
NASAのハッブル宇宙望遠鏡が捉えたネオワイズ彗星の高解像度画像が公開された。この夏に地球および太陽に最接近したネオワイズ彗星は今世紀に入って北半球で観測できた最も明るい彗星であり、次に戻ってくるのは6800年後の予定だ。
今年の夏は3つの火星探査ミッションが打ち上げられるが、太陽系内には、探査機の調査対象となる天体が他にもたくさんある。金星や準惑星ケレスをはじめとして本格的に訪問することを検討すべき5つの天体について説明する。
火星と木星の間の小惑星帯にある準惑星ケレスが地下深部に海水をたたえている可能性があるとする研究成果が発表された。ケレスはかつて生命体が生存できる世界であった可能性があり、あるいは今もそうであるのかもしれない。
地球の周囲を漂う宇宙ゴミが、人工衛星の安全にとって大きな問題となっている。オーストリアの研究者らは、日中に宇宙ゴミの反射光を観測することで、宇宙ゴミ追跡の精度を向上できる新たな手法を開発した。