人類を再び月面に送り込むNASAのアルテミス計画へ向けて、次世代宇宙服の開発が進められている。アプロ計画から得られた教訓を反映した宇宙服のイノベーションを紹介しよう。
NASAによる人類の月面再訪への期待の高まりや民間宇宙企業の急速な成長を受けて、2021年にも多くの宇宙開発計画が控えている。こうした中から、主要な11のミッションについて、成功の確率を添えて紹介しよう。
宇宙飛行士56人を対象にした初の大規模研究によって、過酷な宇宙環境に長期間滞在すると人体にさまざまな生物学的変化が起こることが分かってきた。宇宙生物医学は新時代に突入している。
中国の月探査ミッション「嫦娥(じょうが)5号」は12月17日、月の岩石と塵を地球に持ち帰ることに成功した。中国の月探査計画である「嫦娥計画」はこれまで成功を続けており、将来のより大掛かりな月探査計画の基礎を構築している。
太陽系内に無数にある小惑星の一つでも地球に衝突したら、人類に壊滅的な被害をもたらす可能性がある。そうした小惑星が地球に接近してくるのが分かったときに、宇宙探査機をぶつけることで軌道をそらして衝突を防げるのかどうか実証するDARTミッションの打ち上げが来年7月に予定されている。
欧州宇宙機関の宇宙望遠鏡「ガイア」が収集したデータで作成された、新しい3D星図が公開された。
人間が再び月に降り立つことを目指すNASAの「アルテミス」ミッションでは、かつて実施されたことのないさまざまな観測や実験が予定されている。どんなことが計画されており、そこから何が分かるのかを説明しよう。
スペースX(SpaceX)は、同社の宇宙船「スターシップ(Starship)」の8代目試作機を、これまでの最高高度まで打ち上げることに成功した。同試作機は12.5キロメートルの高度に達した後、降下して垂直着陸を試みたが、地面に激突して爆発した。
宇宙探査機「はやぶさ2」が地球からおよそ2億9000万キロメートル離れた小惑星「リュウグウ」から採取した岩石サンプルは、12月6日に無事、地球に帰還した。サンプルは12月8日にJAXA相模原キャンパスに到着しており、太陽系がいかにして形成されたのかを明らかにするための分析が始められる。
日本時間の12月6日、はやぶさ2が投下する小惑星リュウグウのサンプルを詰めたカプセルがオーストラリアに到着する。太陽系の成り立ちの解明に資するだけではなく、今後の日本の宇宙ミッションにも大きく貢献するだろう。
中国初のサンプルリターンミッションである「嫦娥5号」は12月1日に、月の「リュムケル山」付近への着陸に成功した。着陸機は、地球へ持ち帰る月の岩石や土壌を採取するため、間もなく採掘作業を開始する。
中国が11月24日に打ち上げた月探査機「嫦娥(じょうが)5号」のミッションは順調に進んでいる。嫦娥5号は月面に着陸して岩石サンプルを収集した後、12月17日までに地球に帰還する予定になっており、うまくいけば、44年ぶりに月の試料が地球にもたらされることになる。
ニュージーランドの企業であるロケット・ラボは、主力ロケットのブースターを海上に軟着水させ、回収することに成功した。同社は3Dプリンターで製作したロケットで小型人工衛星を打ち上げるビジネスを手掛けており、ブースターを回収して再利用できるようになれば、より頻繁な打ち上げが可能となる。
プエルトリコにあるアレシボ天文台は、直径約305メートルの電波望遠鏡を支えるケーブルが破断したため、57年間におよぶ観測の歴史に幕を下ろすこととなった。
アクシオム・スペースは、国際宇宙ステーション(ISS)へ向かう初の民間ミッション「Ax-1」に参加する3人の民間宇宙飛行士と契約を交わしたと発表した。2021年第4四半期の打ち上げを目指すとしており、ISSの民間活用に向けた重要な節目のミッションとなるだろう。
短時間で極めて大きなエネルギーを放出する天文現象である高速電波バーストの発生源はこれまで謎とされてきたが、強い磁場を持つ中性子星である「マグネター」が関連している可能性が高いことが、電波及びX線による同時観測から明らかになった。
国際宇宙ステーションでの実験により、ある種のバクテリアは、微小重力環境でも岩石からレアアースを抽出できることが分かった。将来、宇宙での採鉱において有用資源を抽出するための効率の良い方法となる可能性がある。
天の川銀河には、太陽類似星を周回している居住可能な惑星が最低3億個存在している可能性が、新たな研究によって示された。NASAのケプラー宇宙望遠鏡の完全なデータセットとESAの宇宙望遠鏡ミッション「ガイア計画」のデータを使用することで、不確実性が少ない、より正確な推定が可能となった。
派手好きなトランプ大統領は4年間で米国の宇宙開発計画にさまざまな影響を与えた。以前の政権からの流れを踏襲するものも少なくないが、そうした流れを加速させ、宇宙開発計画に勢いをつけたことは間違いない。
月面に水が存在することはこれまでも示唆されていたが、どこにどのくらいあるのかといったことは分かっていなかった。ネイチャー・アストロノミー誌の掲載された2つの新たな研究論文によると、月面の水はこれまで考えられていたよりも手に入れやすい場所にあるという。
NASAの探査機「オサイリス・レックス」は小惑星ベンヌ表面からのサンプル採取に成功した。しかし、予定をはるかに超える量のサンプルを採取したため、採取容器のふたがきちんと閉まらなくなり、採取した物質が宇宙に漏れ出すという事態に見舞われている。
NASAの探査機「オサイリス・レックス」は10月20日、ミッションの最大の目的である小惑星「ベンヌ」表面のサンプル採取作業を実施した。探査機は現在、ベンヌから安全な距離までを離れており、十分な量のサンプルを採取できたかどうかを調べることになっている。
欧州宇宙機関と宇宙航空研究開発機構が共同で実施している水星探査ミッション「ベピ・コロンボ」は10月15日に金星での初のフライバイを実施した。フライバイの際には分光観測装置を用いて多数のスペクトル画像を撮影しており、金星大気の謎を解明するのに役立つかもしれない。
10月20日、NASAの探査機「オサイリス・レックス(OSIRIS-REx)」はいよいよ、小惑星「ベンヌ」の表面からサンプルを採取する作業を実施する。首尾よくサンプルを採取できれば、2023年9月24日にそれを地球に持ち帰ることになっている。
NASAの探査機「オサイリス・レックス」は10月20日に、小惑星「ベンヌ」から岩石のサンプルを採取し、地球に持ち帰ることになっている。同探査機の目玉となるミッションに先立って、ベンヌの化学的性質と地質について一連の新しい研究論文が発表された。