太陽光発電パネルの約90%で利用されている結晶シリコンは高価で、すでに太陽光を電力に変換する効率の限界にぶつかっている。そこで数年前、スイス連邦工科大学ローザンヌ校の研究者マイケル・サライバは、ペロブスカイトと呼ばれる結晶構造の材料を基にした、新しい種類の太陽電池の研究に乗り出した。
2009年に作られた初のペロブスカイト型太陽電池は、より安価で簡単な処理による太陽電池の製造を実現した。しかし、初期のペロブスカイト・ベースの太陽光電池は、太陽光のたった約4%しか電力に変換できなかった。
サライバは正電荷を持つイオンをペロブスカイトに加えることで性能を改善し、ペロブスカイト型太陽電池の電力への変換効率を21%以上に向上させた。そして、変換効率をさらに高める道筋を明らかにした。
(ルス・ジャスカリアン)
- 人気の記事ランキング
-
- The great AI hype correction of 2025 GPT-5ローンチ失敗、 企業95%が成果出せず … 転換期を迎えたAIブーム
- AI might not be coming for lawyers’ jobs anytime soon そして弁護士の仕事は残った 「44%自動化」の誇大宣伝 司法試験クリアも実務遠く
- 4 technologies that didn’t make our 2026 breakthroughs list 2026年版「世界を変える10大技術」から漏れた候補4つ
- Text-to-image AI models can be tricked into generating disturbing images AIモデル、「脱獄プロンプト」で不適切な画像生成の新手法