Aadeel Akhtar アーディール・アフタル (34)
高機能なバイオニック義手を開発するスタートアップを起業し、米国の公的医療保険であるメディケアの適用範囲内の低価格で提供することで、バイオニック義手を利用できる人を大幅に増やした。
アーディール・アフタル博士は、従来よりもはるかに機能的な義手のためのアルゴリズムを開発している。アフタル博士が開発したアルゴリズムの中には、神経に電流を送って義手で触っているものを装着者が「感じ取れる」ようにするものや、筋収縮によって生じる電流を記録して義手の動きを制御できるものなどがある。アフタル博士は10年以上にわたってこうした研究を続けてきた。最初はイリノイ大学アーバナ=シャンペーン校の博士研究員として、そして2015年以降はロボット義手スタートアップ「サイオニック(Psyonic)」の創業者兼CEO(最高経営責任者)として。
アフタル博士は補装具の分野で4つの特許を申請中であり、これらはすべてサイオニックの最初の製品である「アビリティ・ハンド(Ability Hand)」に組み込まれている。アビリティ・ハンドは、筋肉センサーとBluetoothで制御する設計になっており(アプリもある)、触覚センサーデータを装着者に伝えつつ、例えばテーブルにぶつけるなどの日常生活のストレスにも問題なく耐えられる。
20人体制のチームを率いるアフタルCEOは、義手を手の届く価格にすることを心がけていると語る。そして実際、米国の公的医療保険プログラムであるメディケアの適用範囲に収まる低価格の義手を実現した。これにより、米国でバイオニック義手を利用できる人は大幅に増えるはずだ。従来、バイオニック義手に適用できる保険は退役軍人保険または労災保険のみであり、米国で義手を必要とする人の約10%しか利用できなかったと、アフタルCEOは説明する。メディケアが適用されることで、米国内でバイオニック義手を必要とする人の75%に提供できるようになると見込まれる。「メディケアが適用されるようになれば、たいていほかの保険もあとに続きます」と、アフタルCEOは言う。
(Eileen Guo)
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