水はどこにでもある。しかし、安全な水はそうとはいかない。そこで、南京大学の朱嘉(ズー・ジア)教授は薄い金属シートを開発した。水の表面に浮かび、たくさんの太陽光を吸収し、そのエネルギーで蒸気を発生させ綺麗な水に凝縮させるのだ。
「必要なものはふたつだけです。まず、水です。入手できるどんな水でもかまいません。もうひとつは太陽です」と朱教授はいう。
この装置は海水を脱塩したり、あるいは汚染された水を処理することに使える。水が蒸気に変換された後に残る塩や凝固した汚染物質は、簡単に回収できる。
朱教授はこの独創的な装置の他の使いみちも想定している。「蒸気は凝結させなくてもよいのです」と朱教授はいう。動力源としても利用可能なのだ。
(イェティン サン)
- 人気の記事ランキング
- Why it’s so hard for China’s chip industry to become self-sufficient 中国テック事情:チップ国産化推進で、打倒「味の素」の動き
- How thermal batteries are heating up energy storage レンガにエネルギーを蓄える「熱電池」に熱視線が注がれる理由
- Researchers taught robots to run. Now they’re teaching them to walk 走るから歩くへ、強化学習AIで地道に進化する人型ロボット
- This US startup makes a crucial chip material and is taking on a Japanese giant 知られざる半導体材料の巨人 「味の素」の牙城を狙う 米スタートアップの勝算