KADOKAWA Technology Review
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発表!日本発・世界を変える2023年のU35イノベーター10人
起業家
35歳未満のイノベーター35人 2016起業家
7人の起業家が、イノベーションを破壊的ビジネスに変えようとしています。

Kelly Gardner ケリー・ガードナー (31)

所属: ゼフィルス・バイオサイエンス

ケリー・ガードナーは、バイオテクノロジーのスタートアップ企業が直面している主要課題に対処する方法を見つけ出した。

御社では、単細胞内のタンパク質レベルを測定できるテストを開発しています。これはなぜ重要なのでしょうか?

タンパク質は細胞の機能分子です。タンパク質を測定することは、疾病を理解し、標的にするために不可欠です。ですが、タンパク質はDNAよりも測定がはるかに困難です。なぜなら、タンパク質を増幅できないからです。ですから、細胞内に実際にある分子を測定しなければならないのです。

単細胞内のタンパク質を測定することは、腫瘍の理解に役立ちます。腫瘍内の全ての細胞が薬の標的となるのでしょうか、それとも一部の細胞に創薬標的が欠けているのでしょうか?どの細胞が転移するのでしょうか?

生命科学のスタートアップ企業では、信じられないほど高額になる可能性があります。弊社はたった180万ドルの資金で成し遂げました。

世界保健機関(WHO)は御社のテストを利用していますね?

現在、弊社は研究市場に焦点を絞っています。製品開発を始める前に、弊社は人々がどのような応用法に関心を持っているかを探るため、100人以上の生物医学研究者にインタビューし、ニーズを満たすためのハードウェアを設計しました。

ソフトウェア産業の「リーン・スタートアップ」モデルに従ったということですが、なぜそのモデルを採用したのでしょう?

革新的ではあるものの、研究室から出てこれない学術的発見がたくさんあります。ひとつの壁は、初期段階のバイオテクノロジー企業に資金を供給しようという投資家の意欲です。生命科学のスタートアップ企業では、信じられないほど高額になる可能性があります。弊社はたった180万ドルの民間や公的な資金拠出と7人の従業員で成し遂げました。弊社は今年の春、2年半の歳月を経てプロテインシンプル(バイオテクネという上場企業の一部門)に買収されました。

別の会社を立ち上げたくて、もうそわそわしていませんか?

私は根っからの起業家です。それにベイエリアでは、光り輝くものに気を取られずにいるのは難しいです。でも私にとっては、このテクノロジーが確実に成功することが重要なのです。

(キャサリン・ ブルザック)

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