「私は中国の小さな村、徐州市で育ちました。子どものころ、私の周りにいたたくさんの人が病気で亡くなるのを見てきました。多くの人は、手遅れになるまで問題があることに気付きません。将来、健康状態を観察し状態が悪くなる前に何が起こっていて何が悪化しているのかを教えてくれる着用可能な電子機器を考案しなければならない、と私は思ったのです。
私たちの体は常にデータを生み出しています。アップル・ウォッチやフィットビットなど、今はとてもたくさんのウェアラブル機器があります。しかしウェアラブル機器は主に身体的な活動やバイタルサインを計測するだけです。分子レベルでは情報を取得できません。
頭に浮かんだのです。汗はどうだろうか?」
2016年、カリフォルニア大学バークレー校の高偉(ガオ・ウェイ)研究員はセンサーとプロセッサーを組み合わせたスウェットバンドと、フレキシブルプリント配線板上のBluetooth送信機を作った。バンドを着用すると、汗中にあるもののデータをアプリを実行している携帯電話に無線で送信する。



高研究員の装置にはグルコースや乳酸等の化学物質に反応するセンサーがあり、電流の変化として検出できる。別のセンサーはナトリウムやカリウムに反応して電圧を変化させる。汗として分泌される有毒な重金属を感知するセンサーも追加された。
現在の課題はこれらの測定結果が健康上の重要な変化と関係しているか、どう関係するかを把握することだ。そこで高研究員は運動生理学者と一緒に、手遅れになる前に問題の兆候を見つけられる測定結果と症状の関係を見つける臨床研究に取り組んでいる。
(キャサリン・ブルザック)
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