カレンダーのようにシンプルなアプリやWebサイトでも、プログラマーが何かの機能を開発するときは、アクセスする必要がある個人情報(位置情報等)がインターネット上に漏洩しないように、情報を保護した状態でコーディングする必要がある。プログラマーが情報を保護できず、ユーザーのデータがハッカーにさらされることがあるのは知ってのとおりだ。この状況をジーン・ヤンは「ボートを沈める方法がたくさんあるのとまったく同じです。情報が漏れてしまう経路が多くあります」という。
そこでヤンはプライバシー機能を織り込んだプログラミング言語「Jeeves」を開発した。Jeevesを使えば、開発者は個人情報が漏れ出ないようにする必要はない。ヤンのコードが基本的には自動で防護するからだ。「情報漏えいに備えた二重の船底です」とヤンはいう。
ヤンはJeevesを誰でも使用できるオープンソースのライブラリーとしてアップロードした。さらに、今秋には、カーネギーメロン大学でコンピューター科学の助教授となり、アイデアをもっと拡大できるようになる。「テクノロジーを実現するツールを提供することは、開発者に信じられないほどの力を与えます」とヤンはいう。
(パトリック・ドイル)
- 人気の記事ランキング
-
- What comes next for AI copyright lawsuits? AI著作権訴訟でメタとアンソロピックが初勝利、今後の展開は?
- Promotion MITTR Emerging Technology Nite #33 バイブコーディングって何だ? 7/30イベント開催のお知らせ
- Promotion Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2025 「Innovators Under 35 Japan」2025年度候補者募集のお知らせ
- Why the US and Europe could lose the race for fusion energy 核融合でも中国が優位に、西側に残された3つの勝機
- Namibia wants to build the world’s first hydrogen economy 砂漠の国・ナミビア、 世界初「水素立国」への夢
- Don’t let hype about AI agents get ahead of reality 期待先行のAIエージェント、誇大宣伝で「バブル崩壊」のリスク
タグ | |
---|---|
クレジット | Photo by Leonard Greco |
著者 | MIT Technology Review編集部 [MIT Technology Review Editors] |